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全世界出張型フォトグラファーのChiakiのブログです!日々感じること・写真について書いていきたいと思います♡

目に見えない世界のおはなし5 〜黒猫のサイン〜

目に見えない世界のおはなしシリーズ
前回までのお話はこちら↓

chiakiphoto.hatenablog.com


 
 


  


銭湯に向かう前
その子の様子をチラリと見る。
 
死んだように
すやすや眠っている。
 
 
「…うちらがいない間に
 具合悪くなって
 大変なことになったりは、
 もうしなそうだね」
 
「そうだね。
 塩もまいて
 空気も良くなったし。
 書き置き残して
 出かけよっか」
 
 

 
『どうかこのまま
 深く眠れますように
 変なものがきませんように』
 


密かに念じて
家を出た。
 
 


 
 
 
近所のローカルな銭湯について
2人でお湯に浸かる。
 
 
あぁぁああああ
気持ちいい。。。
ようやくホッと一息つける。
 
 
 
その途端
私の身体は
ビリビリと痺れ出した。
 
内側から外に向かって
ぞわわわっと
何かが抜けていく。
 
 
「…まゆさん
 ここ電気風呂じゃないよね?」
 
「え?普通のお風呂だよ」
 
「私なんか
 めっちゃ痺れてるんだけど。
 まゆさんは平気?」
 
「まじ?
 まゆは痺れてないよ!
 でも 重たかったものが
 スッキリしていく
 気持ち良さがめっちゃある!」
 
 
水の威力はんぱなし。
2人とも疲れすぎていて
言葉少なに
ただただ湯船に
身を任せた。
 
 


  
 
 
「いや〜〜めっちゃリフレッシュしたね!」
 
「ね!
 でも流石にまゆ
 眠たくなってきちゃった…」
 
「そりゃあそーだよね。
 連日のハードスケジュールに
 今日の睡眠2時間くらいだったもんね」
 
 
お腹に優しそうな食材を買って
家に戻ると
その子は既に
目を覚ましていた。
 
 
「わわわ、大丈夫だった?
 具合はどう?」
 
「本当にありがとう〜。。
 だいぶん良くなったよ」
 
顔色も血の気を取り戻している。
 
「びっくりしたよ!
 こんな風に具合悪くなることって
 今まであったの?」
 
「いや、ない…私もびっくり」
 
「そっかぁ。
 ねぇ、吐いてた時のこと
 覚えてる?」
 
「う〜ん…
 具合悪すぎて
 それどころじゃなかったかも」
 
 
少しお話しして
まゆさんは
眠たいから休むね、と
車に行った。
 
 
部屋には私とその子だけが残った。
 
 
「あのさ…
 今回のやつ
 原因不明でこんなにいきなり
 具合が悪くなるって
 ちょっと変だと思うんだ。
 最近ストレスとか
 悲しいこととか
 何かあったりした?
 もし私でよかったら
 話してくれたらうれしいな」
 
 
 
少しずつ
ポツリポツリと
その子はお話ししてくれた。
 
 
最近本当に
大変な出来事が
起きたということ。
自分でもどうしようもない
想いや葛藤を
抱えていたということ。
 
 
3時間くらいゆっくり
話したと思う。
 
 
私はその子の気持ちを思うと
胸がキュッとなって
ただ聞くことしかできなかった。
 
 
 
なかなか人に話せなかったであろう
出来事たち。
いまここで少し出せてよかったなぁ。
 
 
 
まゆさんが目を覚まして
部屋に戻ってきた。
 
 
 
私たちが感じたこと
 
般若みたいなお面と
その子の顔が
くるっとまわって
入れ替わって見えたこと
 
黒い大きな何かを吐いていたこと
 
それらが何なのかは
私たちにはわからないけれど
とにかくゆっくり休んで
自分を大切にして欲しいということ
 
 
そんなことを伝えた。
 
 
 
「もう体調大丈夫そうかな?」
 
「うん、大丈夫だと思う…」
 
「そうしたら、私たち行くね
 仕事は少しおやすみできたらいいね。
 もし何かあったら
 またいつでも電話してね」
 
 
この場所に
看病のために数日いても
逆効果になる気がした。
いまは
ゆっくり一人の時間をとることが
その子にとって大切だと感じたんだ。
 
 
 
こうして私たちは
その子の家を出たのだった。
 
 
 


  


 
 
時刻は夜中の12時すぎ。
私たちは海岸線沿いを
走っていた。
 
目的地は
新潟県新潟市にある
まゆさんの実家。
 
 
切り立った崖の下
押しては引く波は
空の色に近い黒色だった。
舞い上がる波しぶきの乳白色が
どんどん形を変えていく。
 
4月中旬だけれど
夜はまだ少し肌寒い。
 
 
 
「…ねぇ、まゆさん
 これ怖くて言えなかったんだけど…」
 
「ん?なぁに?」
 
「ちゃぱうぉにかってさ…
 なんていうか
 もしかして霊能系なの???
 
「わかんない…
 こんな感じとは思わなかったんだけど」
 
「こんな展開になるなんて
 予想外すぎて
 本当に意味わかんない。。。
 ていうか
 もし霊能系だとしたら
 めっちゃ嫌なんだけど…
 私お化けとか幽霊怖いし
 本当に苦手だから嫌!!」
 
「う〜ん…でもほんとにお化け系なのか?
 あの吐いた黒い塊…
 お化けではない気もするけど…。
 どっちかっていうと
 その子の中にたまってた
 色んな想いみたいな感じ…?」
 
「でも、それだけでもなさそうだったよねぇ
 なんか般若のお面とか
 鬼とかの感じもしたし…
 妖怪???」
 
「妖怪って何?
 てか般若と鬼もなんなのか
 実際何も知らないんだけど」
 
「私も何も知らないよ!
 もう理解の範疇超えすぎてる」
 
 
私とまゆさんの
「これだぁあ!」という
直感のもと
奇跡的な流れで世界に誕生した
アーティストチームCHAPAWONICA
 
 
「なんかうちらがつくる未来が
 世界を面白く
 揺らしちゃう気がする!♡」
 
 
とアート活動を
スタートさせたつもりだったのに
 
 

まさかの。。。。
まさかの。。。。。。
 
 
 
新連載☆霊能系漫画 ちゃぱうぉにか
始まるよっ☆★
 
 
 
みたいなノリなのか?!?!?!😂
それは絶対嫌だぁあああああああああ😭😭
怪しすぎるし
意味不明すぎるし
人にあんま話せないよ
こんな体験!!!
 
 
うちら
可愛く世界をつくっちゃう♡
ガールズ系アーティスト✨
的なノリだと思ってたよ?!?!
 
てかそうでありたいよ!!!
 
 
私たちがこれから見る未来
どうなっていっちゃうんだろう?
マジで何が起こるんだろう…?
 
 
この時の
言葉には到底できないであろう感覚と
波の音と色は
しっかりと身体に
刻み込まれている。
 
 


  
 
 
まゆさんのお家まで
あと1時間ほどになった時。
 
 
なぜか急に黒猫が脳裏をよぎった。
右の家の陰からピョン!と飛び出して
走っていくイメージ。
 
 
およよ…?
なんか気をつけたほうが
よさそうな予感がする…
 
 
スピードを落として
注意しながら運転する。
 
が、気配はない。
10分ほどして
気のせいだったかな…と思ったその時
まさに、右の家の陰から
黒猫が飛び出してきた。
 
イメージに浮かんだ
角度そのものだった。
 
やっぱり!と、ブレーキをかける。
猫は足早に駆け抜けていった。
 
 
…危ない。
普通に運転してたら
引いてそうなスピード感だった。
 
 
 
 
…心のどこかで
気のせいであってほしいと思っていた。
 
でもこれはもう
やっぱり気のせいじゃなさそうだ…。
 
 
 
ため息をつく。
もう頭はまわらない。
 
 
早くまゆさんちについて
とにかくゆっくり休みたい。
今は何も考えられない。。。
 
 
 
 
まゆさんちに行けば
もう大丈夫だろう
 
 
 
そう思っていた。
でも
まだ物語は終わっていなかった。
 
 
…まさか
まゆさんちでも
あんな目にあってしまうなんて…
 
 
 
 
あぁ
神様
 
わたしたちは
どうなってしまうのでしょうか?
 
 
 
 
…つづく。
 
 
 
 

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書いてる私が
改めて
マジでやべーーーな。と思った。
 
なんかもう
ここまで生き抜いて
大冒険してきた自分に
心からの拍手と労いを
おくりたい。
  
 
そしてこんだけのものを
ずっと抱え続けていた自分に
ビビる😂
 
 
そりゃあバランスも壊すよね。笑
アトピーくらい出るわ!!!!
 
 
 
もうとにかく
好きなだけゆっくり休んでくれ〜
わたし。。。