千明と徹の珍獣日記3 〜14歳の男の子を2週間預かった徹くん〜
みなさま、こんにちは!♡
全世界型出張フォトグラファーChiakiです!
今日は久しぶりの『千明と徹の珍獣日記』を更新したいと思います。
こちらのシリーズは私の大切な人である『徹くん』の珍獣っぷりをお伝えするブログでございます。
年末年始、徹くんは14歳の少年『ひでぼー』を2週間、預かった。(厳密にはニュアンスが違うかもしれないが、預かった、というのが一番わかりやすい表現になる)
1年ほど前に撮影のご依頼をいただいて知り合った、私も大好きで大変お世話になっているUご夫妻(偶然にも、私と同郷!福岡生まれ福岡育ち)4人兄弟の長男だ。
お父さんのTさんいわく
「息子が学校に行ってないけんさ、ずっっっっと家におるったい。それでね、誰かに預かってもらうのもありかなーと思って考えてたんだけどさ。ちゃんとした人に預けるなら(学校と)同じかなと思ってさ。徹くんはそこらへん、何が起こったとしても、大丈夫じゃなくても、大丈夫っちゃろ?心配はするけどそういう人になら安心して預けられるっちゅーかね。そういうことが必要だと思うんよね。けど、本当に、もし大丈夫だったらでいいけんね!」
ということで、徹くんに白羽の矢が立ったらしい。
私は内心『おいおいおい、大丈夫かよ・・徹くんと長々一緒にいるなんて、私でさえ体験したことないぞ・・とんでもない事にならなければいいけど』なんて思ってしまった。
徹くんは一人の時間がないとバランスが取れない人種のため、丸一日一緒にいれる事すら非常にレアだ。
大体ひとりで出かけだしたり、違う部屋で一人Youtubeを見出したりする。
車で遠方に外出した際にはもれなく私をどこかしらにドロップアウトし、一人で颯爽と消えていく事も多々ある。
今は私に免許も車もあるので『私だって自由にできるから』と心穏やかにいられるのだが、私が免許がなかった時代はよくわからないところで急に降ろされたりして、辛すぎてひとり涙を流したこともあった。
しかし今回の相手は14歳の少年で、しかも家は福岡。関東に知り合いもそんなにいないだろうし、そんな子を関東で預かったら…どうなってしまうのだろうか?
破天荒に色々やってるように見えて、自分の中ではかなりロジカルに考えて動いている徹くん。
実際は性格も非常ーーーに真面目なため「そのへんの路上に置いていく」「飽きて途中で放置」など、本当の意味での『無責任』なことはしないとは思っていたが、想定外の驚くべき出来事の数々が巻き起こるんだろうな・・ということは、なんとなく想像ができた。
私も一昨年の秋に『ほぼ会ったことのない小学生の女の子2人を預かって、一緒に3人暮らしを二週間する!』という自分にとって前人未到の領域に飛び込んだ。
「お互い一体何がどうなってんだか、何やってんだか」状態である。
(その時のブログシリーズはこちら♡)
とにもかくにも、その二週間の経験を綴った徹くんのブログが非常に心揺さぶられる素敵な内容だったので、是非みなさんにも読んでみてほしい。
toruquqlia.hatenablog.com
以下、一部抜粋をする。
1・「安心安全にお返しする」わけにはいかない。
安全に家までお返しする。ひとさまの子どもを預かる系では常識中の常識である。しかし、Uご夫妻は何かしらの事情と気持ちがあってどこぞの馬の骨である私に声をかけてくれたはずだ。その情熱と情愛を、チャレンジしてくれた気持ちを、考えれば考えるほどに安心とか安全を100%保証してほしい訳ではない、という答えに導かれる。私自身、安心安全の道を通ってさえいればUご夫妻にもヒデ坊にも保護者としての体裁は繕える。そういう気持ちが芽生えるたびに、徹の名にかけてそれだけはすまいと、もしするのであれば、ヒデ坊には今すぐ新幹線に乗って自宅まで帰ってもらうことにしようと思った。合言葉は「たいがいのことは知恵と工夫で乗り切れる」だ。
この見事なまでの真面目に不真面目な思考回路。徹くんの考え方が非常に伝わる内容になっている。
さらに、合流した初日にひでぼーを連れて、渋谷駅で『フリービンタ』なるものを行ったらしい。殴られる役目は、徹くん。ひでぼーはいきなりそのビデオ撮影を頼まれたらしい。
(その時のムービはこちら!)
聞いた瞬間に思ったのは『いきなりそんな意味不明なものを見せられて、ひでぼーは大丈夫だったのだろうか・・幸先が不安になってないかな・・』
そして『自分の好きな人が殴られるのなんて嫌だ!痛い思いなんてしてほしくない。傷ついて欲しくない!!フリービンタなんてして欲しくない!!』
最終的には『ていうか、徹くんに日頃から鬱憤が一番溜まっているのは私なんだから、まずは私にビンタさせろよ!!!!』というある意味理不尽にも近い謎の怒りが湧き上がって、フリービンタへの想いは終了した。
以下、私が徹くんとひでぼーを見ていて印象に残ったことを、いくつか記そうと思う。
(年末のCHAPAWONICA展示にきてくれた徹くん&ひでぼーの図)
- 考えるチャンスも、挑戦するチャンスも、失敗するチャンスも、その人だけのものだから
2人が一緒にいるようになって一週間ほど経った、1月2日。
南へと向かうひでぼーと徹くんの初ヒッチハイクのために、私は神奈川県某所のサービスエリアまで車で2人を送っていった。
徹くんはひでぼーに言う。
「まずは、ひでぼーが一人でやってみよう。俺は店の中で待ってるから、自分で考えて、やってみて。」
目的地までのルートを丁寧に説明した上で「もし乗せてくれる車が見つかったら、俺に電話して。すぐ行くから。40分経っても捕まらなかったら、ここに戻って来て」と声をかける。
なんとも言えない不安そうな顔をしながら外に出るひでぼー。
その後ろ姿を見送ったあと、徹くんはこんなことを言っていた。
「一人に声をかけられたら、頑張ったほうだと思う。やっぱり最初の一声がめちゃくちゃ緊張するから。俺は、自分の頭で考えて行動することがめちゃくちゃ大事だと思う。それがどんな環境においても自分自身の足で立って生きる力に繋がると思うから。考えるチャンスも、挑戦するチャンスも、失敗するチャンスも、その人だけのものだから、それを奪うような事はしたくないと思ってる」
睡眠不足で眠そうな目をこすりながら静かに待つ徹くんに「車でちょっと寝てくれば?」と声をかけたのだが「ひでぼーが初めての挑戦をしている時に、一人車でゆっくりなんてできない。もし乗せてくれる車が見つかったら、1秒でも早くその場所に行きたいと思うから」と言う徹くん。この人って本当に、まっすぐで優しい人なんだなぁ。 - 「緊張する、怖い」と声に出せる素直な姿
40分後、ひでぼーはなんとも言えない表情で戻って来た。
「・・・声を2人かけてみたんですけど、ダメで・・」
「そっか。オッケー。そしたら、俺がヒッチハイクやるわ。ついて来て」
3人で一緒に外に出て、ひでぼーにコツを伝える。
「『南へ!』とかボードを書いて立つ人もいるけれど、俺はそれよりも直接声をかける方がいいと思ってる。入り口で車のナンバーをチェックして、目的地のナンバーだったら、そこにいく可能性がすごく高い。今回だったら目的地が鳥取だから、愛知だったり広島だったり、南のナンバーだね。あとは車に何人乗ってるか、運転してる人の雰囲気を見て、『いいな!』と思う車を見つけて、止まったら声をかけにいくスタイルでやってるよ」
そうやって入り口で車の目星をつけ、いざ、初めて声をかける場面になった。
その時、徹くんがいつもと違う、ドキドキしたような面持ちでぼそっと言った。
「・・・うわー、めっちゃ怖い。緊張する・・」
「えっ?!これまで何百回もヒッチハイクしてるのに、緊張するの?!」
「そりゃあ、緊張するよ。いつだって、お願いするときは緊張するよ。しかも、今回は状況が違うしね」
そっか、そうだよね。いきなり14歳の中学生の子を預かってヒッチハイクで移動する。徹くんがしっかりしなきゃ、物事が動きにくいような状況。今までにないプレッシャーがあるよね。
ちょっと長く生きてるからって、ヒッチハイクの経験があるからって、先輩面したりせずに等身大でいる徹くん。ひでぼーと怖がる姿も素直に見せる姿勢に『歳を重ねても、こんな風に誰にでも同じように接せられる人ってなかなかいないよなぁ・・』と思った。
自分の弱いところを見せれる人って、すごくかっこよいなぁ、と思ったのでした。
その後、徹くんは無事にヒッチハイクを成功させて、2人で南へと向かったのでした。 - 人を見下すことだって、あるよね
車内で3人で話していたときのことです。
私はひでぼーという生命体に興味津々で、普段どんなことを考えてるのか、彼の目から見えている世界はどんなものなのかが気になった。学校の先生について思うこと、大人にされて嫌なこと、そんなことについて話してくれたあと、ふと『ひでぼーってさ、どんな人が好きで、どんな人が苦手なの??』と聞いてみた。
「うーん・・・苦手な人かぁ・・どんな人だろう。でも、髪をめちゃくちゃ染めてて、夜中にドンキとかにキティちゃんの健康サンダルにスウェットで来て、どんちゃん騒ぎをしているような人を見ると『この人たち何考えて生きてるんだろう?』って思っちゃいますね」
と言われた。それを聞いて私はドキッとした。
ひでぼーの声色はなんだか冷たい感じがして、14歳の私が持っていたであろう『街で見かける、いろんな種類の大人』に対する『こんな大人にはなりたくない』『こんな大人は憧れる』という、中学時代にしかなかった独特の鋭い視線を思い出させた。
「なるほどねぇ・・・今の私は、そういう方は自分と全く違う星で生きている感があって、それもそれでどんな世界が見えているんだろう、と興味が湧くなぁ。純粋に自分と違う生命体として “気になる” って感じ。・・・・徹くんは、どう思う?」
「・・・何?ひでぼーが、人を見下したって話?」
私はその瞬間、凍った。なんちゅーこと言うんや、この人は。確かに端的に要約すると、そういう話かもしれない。でも、その言い方はなんなんだ・・・!!!
「・・う〜ん・・・見下した、かぁ。・・そうですね。そういうことかも、しれないですね。そういう人のことは、軽蔑しているかもしれません」
そこでそう返せるひでぼーにの素直さに驚きを覚えた。
更に、それに対する徹くんの返しにもビックリした。
「そうなんだ。まぁ、人を見下すことだって、勿論あるよね。」
「え!?!?そうなの?!徹くんも人を見下すこと、あるの??」
「うん、そりゃああるよ。こうはなりたくないな、とか、嫌だな、とかね。勿論、こんな意味不明な生き方してたら、見下されることだってたくさんあるよ。辛い思いすることだって、たくさんあるよ。でも、人ってそんなものじゃない?」
そうサラリと言って、窓の外を見る徹くん。「そうですよね・・」と静かに言うひでぼー。
変に説教したり、諭したり、曖昧に濁したりせず、超ストレートにそのとき思うことをナチュラルに出せる徹くんとひでぼーのやり取りが、何故かとても人間らしくていいな、と思った。 - 「俺今日、ラブホ行きたいから」と、どストレートに伝える姿勢
徹くんがひでぼーを預かって、2週間。お互いにかなりバタバタしており、2人でゆっくり会えるタイミングが1ヶ月以上なかった。
次の日からいよいよ徹くんはひでぼーと福岡にヒッチハイクで向かう、という日の夜、彼らは菊名の『ごちゃまぜの家』に泊まる予定だった。
きっとまたしばらく会えなくなるだろうなぁ、と思ったため私は徹くんに会いに、ごちゃまぜの家に行った。
ごちゃまぜの家にはその時、管理人のあきとくん、高校生の女の子、そして遠方から泊まりに来ている方もいた。
みんなでご飯を食べた後に、唐突に徹くんが言った。
『あのさ、ひでぼー。俺、今日ちあきと2人きりでゆっくりしたいから、ラブホに泊まってもきてもいいかな?』
私はおったまげた。ちょ、ちょ、ちょ、確かに2人でどっかでゆっくり泊まれたらいいね、ては話してたけど、なんちゅーどストレートさ!!別にラブホって単語は、出さなくてもいいんじゃ・・・?!皆いるし、ひでぼー中学生だし!!!!と恥ずかしい気持ちで動揺した。
ひでぼー含めた他の人たちは突然の発言に驚いて思わず笑ってしまっていたが
「どうぞ、行ってきてください」
と言ってくれた。
「やったー、まじありがとう!こういうのはさ、隠すより素直に伝えたいと思うから」
と本当に嬉しそうに笑う徹くんの清々しさ。
私から見て徹くんは、本当にいやらしいところが全然ない。
私の基本性質は恥ずかしがり屋で、なんでも隠したがるので(この出来事を書くのも、実際めちゃくちゃ恥ずかしくて躊躇した)徹くんの爽やか一直線なところの気持ちよさ、みたいなものに触れるたびに何だか嬉しい気持ちになる。
最終的に、ひでぼーが自分から「ヒッチハイクさせてください!」とお願いし、自分で成功させて無事に福岡に帰れてめちゃくちゃいい顔をしていた、という話を聞いて、私は感動し、静かに泣いた。
Uご夫妻も、話を聞いて涙していたらしい。自分の人生を自分で漕ぐ喜び。
すごく素敵な言葉だと思う。
人と人が触れ合うことの素晴らしさを、見せてもらいました。
徹くんは【チャイルドエスケープ】というお子様を預かる(?)プランをやっていて、今回の2週間はそれをご依頼いただいた形になっている模様です。
奇跡的にご興味があって、新しい世界に飛び込んでみたい!チャレンジャーな皆様は、是非ご連絡してみてください♡すごくオススメです!!
いつか徹くんとの子供ができたら・・・めっちゃくっちゃ大変だろうしまじで怖いけど(笑)毎日が新しい発見でいっぱいで、冒険みたいに面白いんだろうなぁ。
そんなことを思います。
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