あなたの中に眠る小さな物語のカケラたちを教えてください 〜かぞくって、なんだろう?展〜
ただいま東長崎駅 ターナーギャラリー 『かぞくって、なんだろう?展』にライブペイントで出演しているCHAPAWONICA。
(6/29初日。こちらの真っ白な壁からのスタート💖どうなるのか、わくわく!)
今回私たちがテーマに選んだのはズバリ
『あなたの中に眠っている小さな物語のカケラ』
(6/30オープン初日のペイント💖)
何故だかすごく印象に残っている出来事、シーン
嬉しかったこと、悲しかったこと、ニュートラルなこと、何とも言えない気持ち
人にほとんど話したことがなかったあの記憶、感覚
みんなのエピソードを紙に書いてもらって壁に貼り、それをエッセンスにどんどん絵を描いていっています。
(私の大好きなまゆさんの物語のカケラ)
(私がこれまで撮影させてもらった家族写真も飾っています。どこかにある記憶のスイッチを押してくれるような、トリガーになってくれそうな写真をチョイスしております。快く飾らせてくれたみんな、ありがとう!💖)
何で今回このテーマにしたの?
こちらのブログでも、前編後編に分けて私たちの作品のテーマの決め方について書いておりました。
chiakiphoto.hatenablog.com
今回のテーマは、たくさん話した結果、直感で決めました。笑
私は昔からその人の「何故か印象に残っているシーン」を聞くのがすごく好きだった。
その人の柔らかい奥の部分に触れられる気がした。
全然知らない方の物語のカケラでも何故か自分の物語に感じられたり、心の距離がググッと近づく感覚があった。
これをテーマに作品を作ったら
まだ見たことがない景色を見ることができるかもしれない
そんな直感
みんなの物語、絵、写真が合わさった先
最終日の7/7には、どんな作品が生まれるのだろうか
(6/30初日が終わった時点!みんなのエピソードからハヤシライスやどこまでも続く黒い穴、たくさんの物質が生まれた)
(7/2 二日目。みんなのエピソードを見て、いろんな気持ちが詰まったハートのお墓がガンガン建っていく)
(トークライブ中なのに、完全に絵が目立ちまくっている! すごい禍々しめのエネルギーを放ってるよね!笑)
(・・・カオスや禍々しさを出し切ったところで、優しい水や風の色が全てを包み込んでいく)
(現時点での絵。下に眠る絵の強いパワーを包みこんで、優しい世界が舞い降りてきました)
「できた〜!」という体感を伴って完成するのかは、正直わからない
どんなものになるのか、未だに予測不可能
未完成のまま、私のハートにずどん!と残り続けるのかもしれない
もやっとふわっと、かもしれない
生きているみたいに、絵はどんどん変化していく
みんなで作る作品、めっちゃ面白いなぁ。
私の中に眠る小さな物語のカケラたち
この展示をするにあたって、自分の中に眠っていた色々な記憶が蘇ってきた。
ほとんど、誰にも話したことがないような記憶。
それのいくつかを、ここに記しておきたいと思います。
・・・ある意味、ハダカになるより恥ずかしいような感覚!!!笑
3歳くらい
おばあちゃんが一人で住んでいる3階建ての狭いお家
2階から3階への階段は別の世界に繋がっていて、戦争中の兵隊さん達やディズニーのハートの女王様みたいな人がいた。そこに足を踏み込みすぎて迷い込んだら、二度と帰ってこれないかもしれない雰囲気があった。
おばあちゃんは、いつもニコニコ、ヤクルトを買ってくれたな。
4歳くらい
すっごくお喋りだった私。しかし姉がいたため、お母さんは基本的に私の話を半分くらいしか聞いてくれない時が。
「もう、私の話は世界一面白いのに!ちゃんと聞かないなんて、何て勿体ないことしてるんだろうこの人は・・!?」
と実は思っていた。(偉そうな娘!!ごめんお母さん!笑)
4歳くらい?
家族旅行で九州からディズニーランドに。
はしゃぎすぎて疲れ切った私を、同じく疲れているであろうお父さんがおんぶして回ってくれた。お父さんお母さんがいたらどんな場所でも『おうち』みたいに安心できる。お父さんの背中に自分の全部を預けて、グッスリ眠った。
5歳くらい
夏に家族で行ったお泊まり海水浴旅行。にも関わらず、台風でしとしと雨がずっと続くとの予報!
どうしても諦められない私とお姉ちゃんは2人でホテルの窓を開けて、霧がかった森の奥に向かって「かみさまーーー、あした、天気にしてくださーーい!」と頼んだ。
すると森の奥から「いいよーーー」と声が返ってきた。お姉ちゃんとビックリし合う。両親たちには聞こえなかったみたい。次の日、まさかの晴天。神様はいるんだ、と思った。
7歳くらい
めちゃくちゃリアルな夢を見た
家にある日突然刃物を持った男の人が乱入して、家族を皆殺しにする
その様子を、私は押し入れから隠れて震えながら見ている
最後にその人は押し入れにそっと近づいてきて、覗き込んで私を発見してニヤっとする
鉄っぽい匂いや血の生ぬるい感触、叫び声、全部がリアルすぎて今もかなり覚えている
今考えると、パラレルワールドでの私の実体験か、誰かの記憶のカケラが流れ込んできていたんじゃないかと思う
8歳くらい?
お父さんとお母さんの間で人生最大の喧嘩勃発!
理由はタバコをやめてほしいのに、やめてくれないということ
お父さんが家から出て行ってしまって帰ってこない(こんなの初めて)
不安になる私、でも夕方頃に家に帰ってきたお父さん
半泣きで「帰ってきてくれてありがとう、どうして喧嘩してても帰ってきたの?」と聞いたら「お父さんの家は、ここだから。何かあっても帰ってくるところはここだよ」と言った。
家族ってそういうものなんだなぁ、とすごく心に残った
20歳
初めてのバックパッカーひとり旅でインドへ
死が怖くて、日本で誰かの死に直面したりお葬式で遺体を見るとすぐ泣いてしまっていた私。
なのにガンジス川で遺体を燃やしている光景に、生きるパワーが心臓の奥の奥からめちゃくちゃ湧いてきた
死生観の静かなる変化
22歳
東京で新社会人としてお仕事をしていた私
親友と一緒に行った焼き鳥屋さんで彼と電話したところ、突然の失恋
あまりの展開に大泣きして「もう人生いやだ〜〜!!!」って喚いていたら、焼き鳥屋さんの店長さんが突然デザートを持ってきて一言。
「お姉さん、大丈夫だよ。可愛いから、絶対素敵な彼できるよ。デザートプレゼントするから、これ食べて元気だして」
東京って物語がたくさんある、器の広い優しい街だと思った。だいすきです。
23歳
会社の同期たちと大地の芸術祭を見に、初めての新潟旅行へ。
澄み渡る青空の広さ、田んぼの緑の美しさ、空気のおいしさ、新潟の人たちの優しくて控えめな笑顔にハートを貫かれた。色んな悩みが嘘みたいに晴れていった。
「こんなに素敵な土地が世界にあったなんて・・!いつか、どうかこの土地と、この土地の方々とご縁がありますように」そう祈った。
その後新潟県の人たちと次々と繋がっていけて、今では故郷の一つに。
本当に嬉しくて、感謝の気持ちでいっぱい。
27歳
久しぶりに帰った実家で、ペットのインコ(名前はゆず)に向かって「もう、千明!!」と間違えて叱っている母の姿を発見。
複雑な気持ち。
他にもいっぱいいろんなことを思い出した!
小さい頃に見えていた独特の世界は、今もかなり印象に残っているんだなぁ。。
この展示が終わったら、父と母にお手紙を書こうかな、と思った。
小さい頃の記憶のカケラを渡せたらいいなぁ、と思った。
心の中に眠っていた親のさりげない一言や行動
すごくたくさんの『愛された記憶』『印象に残った出来事』
それをいま、両親に渡すことはとても尊いことになる気がしている。
自分が親になって子どもがいつか大きくなったら、聞いてみたいなぁ。
ビックリすること、たくさんありそう!
(主催のはじはたあつこさんの可愛い笑顔にキュンとして、遠くからひっそり撮ったいちまい)
目の前にいるその人の『人生』の中に連なっている小さな物語たち。
そのカケラに触れた時
なぜかその人の心を ちかしく思う
愛しく思う
( ↑同じ27歳のストーリー )
相手の物語が 自分の物語の一部になる
すごくいい時間だなぁ
展示は7/7(土)までやっております。
ライブペイント、是非遊びにきてね💕
あなたの中に眠る小さな物語のカケラたちを教えてください
ということで!
あなたの中に眠る物語のカケラ
是非私たちに教えてください。
嬉しかったこと、悲しかったこと、なんとも言えない思い出
代筆して、作品として飾らせてもらいます💏
参加者のひとり・ライチさんが、すごく嬉しいことをブログに書いてくれていました。
トークの背後では、ライブペインティングが、大きく変化していました。
朝は黄色と赤のポップな色調だったのが、午後には黒いお墓がたくさん立ち並び、そして夕方。
小さな紙にぎっしり書かれた個人の物語も呑み込まれていく。自然を眺めているように、
落ち着き、癒され、ざわつかされる。ライブペインティング、こんな体験は初めてです。川原でキャンプしているのと、似た感覚。
わかるなぁ。。
ずっと変化していく絵の過程を、キャンプしているように楽しんでもらえたら嬉しいです💕